湧水

新潟県村上市
「平林不動滝」

名称都県選定水
平林不動滝
よみがなひらばやしふどうたき
住所
新潟県村上市平林
※「新潟県の名水」に選定されています。

概要

平林不動滝は、新潟県村上市の神林地区にある滝です。
要害山((ようがいさん))から湧き出る清水が集まって形成された滝で、滝つぼの奥には岩を削って造られた祠があります。
ここには大日如来と不動明王の石像が数百年前から安置されており、眼病に効能があるとされる名水としても知られています。
また、国指定史跡の平林城跡の近くにあり、戦国時代の歴史や伝承にも関わる場所です。
自然豊かな山道を歩いて訪れることができる秘境感あふれる場所となっています。

「新潟県の名水」に指定されています。

水質

要害山は花崗岩でできており、その隙間から湧き出した水は、硬度が低く、無色透明で冷たくておいしいです。
また、水中に含まれる鉄分やカルシウムなどのミネラルが、眼病や皮膚病に効果があると言われています。滝の水を汲んで持ち帰る人も多く、化粧水として使う人もいます。

歴史・伝承

平林不動滝には、戦国時代の色部氏という武将の家系に関する歴史や伝承があります。
色部氏は上杉謙信に仕えた越後国人で、平林城を本拠としていました。
永禄年間(1558~1570年)、色部氏第13代勝長は、上杉謙信の命により川中島合戦に出陣する前に、不動滝に祠を築造し、そこに大日如来と不動明王の石像を安置しました。
これは領内の安泰と戦勝を祈願するためだったと推測されています。

また、天正年間(1573~1592年)、信州松本の名家・小笠原貞慶一族が色部氏を頼って家臣となりました。
小笠原一族は色部氏に軍法・兵法・馬術などを伝授しましたが、その中に目薬の製法も含まれていました。色部氏は領民のために不動滝の真水(まみず)を用いて目薬の開発に努めました。
以来、不動滝の水滴が眼病に効能ありとして信仰されるようになりました。

周囲の環境

平林不動滝へは、駐車場から徒歩で約50分かかります。
山道はぬかるんだり急な上り下りがあったりするので、登山靴など履きなれた靴で行くことをおすすめします。
また、クマやヘビやハチなどの危険動物・昆虫にも注意が必要です。
途中には「馬洗い場」や「首切り清水」などの名所もあります。

滝は三段に分かれており、高さは約30メートルです。
滝の音と水しぶきが心地よく、滝つぼの奥にある祠には厳かな雰囲気が漂っています。
祠には大日如来と不動明王の石像のほかに、童子石像や鐘などがあります。
滝の周辺にはツツジやヤマツツジなどの花も咲いており、春や秋には美しい景色を楽しめます。

周辺の観光スポットなどの有名な場所

  • 平林城跡 : 国指定史跡で、色部氏の居城でした。本丸や曲輪、土塁などが残っており、戦国時代の雰囲気を感じられます。
  • お幕場・大池公園 : 美しい赤松林に囲まれた砂丘湖で、白鳥の飛来地としても知られています。釣りやバーベキューなどが楽しめます。
  • ゴールドパーク鳴海 : 鳴海金山の跡地にあるテーマパークで、金山探検や金箔体験などができます。※2022年8月に発生した豪雨により施設周辺や内部に被害があり、現在公開中止となっています。
  • 吉祥清水 : 大正13年に住民有志が吉祥岳の麓に湧き出る清水を引いたもので、水量が豊富で冷たくておいしいです。
  • 下渡山観音寺 : 神林地区の中心部にある寺院で、本尊は千手観音菩薩です。境内には色部氏ゆかりの史跡や文化財が多くあります。

クチコミ

  • 滝までの道は結構長くて大変だったけど、滝は迫力があって感動しました。祠も不思議な感じでした。滝の水を飲んだら目がスッキリした気がします。
  • 滝は三段に分かれていて見応えがありました。滝つぼの奥にある祠は岩を削って造られたそうで、歴史を感じました。滝の水は冷たくておいしいです。
  • 滝へ行く途中にある馬洗い場や首切り清水などの名所も興味深かったです。滝は水量が多くて圧巻でした。祠には石像や鐘などがありました。滝の水は眼病に効くと聞いて目薬代わりに使ってみました。
  • 滝までの道は登山道という感じでした。祠は岩をくり抜いて作られたそうで、不思議な空間でした。滝の水は冷たくておいしいです。
  • 滝までの道はぬかるんだり急な上り下りがあったりして大変でした。滝は迫力があって素晴らしかったです。祠は岩を削って造られたそうで神秘的でした。滝の水を飲んだり顔につけたりして目の疲れを癒しました。

〈看板内容〉

不動滝と目薬の由来について

 永禄の昔、色部氏第13代勝長が、上杉信玄の命により川中島合戦の出陣に際し、領内の安泰と戦勝を祈念する為、不動滝に祠を築造し、そこへ大日如来と不動明王の石像を安置されたものと推測されている。
 又、天正時代、信州松本の名家、小笠原貞慶一族が、色部氏を頼って家来となり、小笠原家伝来の軍法、兵法、馬術、更に目薬の製法に至るまでに色部氏に伝授した。
 これにより、色部氏は領民の為、不動滝の真水を用い、目薬の開発に努めたという。
 以来、不動滝の水滴が眼病に効果ありとして、無病息災、家内安全等の御利益を求めて、又、村人達の心の拠り所として、多くの参拝者が訪れたと伝えられている。

アクセス方法

■車

  • 日本海東北自動車道「荒川胎内IC」から国道7号を村上方面に約15分
  • 平林集落に入り、金毘羅神社前の駐車場に停める(約30台)

■公共交通機関

  • JR羽越本線「平林駅」から徒歩で約25分
  • 金毘羅神社前の駐車場に到着

※ 駐車場から不動滝登山道を徒歩で約50分かかります。

Youtube動画

新潟県公式チャンネル#1
新潟県公式チャンネル#2
Gトールマン【健康優良爺】

参考ページ

地方自治体/公式サイト

参考サイト

  • 滝と渓谷
  • 新潟ローカルご当地情報
  • 「平林不動滝」近隣の湧水スポット

    名称 住所 距離
    桃川のおたきさま新潟県村上市..6.2km
    地本の水芭蕉新潟県胎内市..9.2km
    荒川新潟県岩船郡関川村..10.3km

    ※ 湧水のスポットはピンポイントの場所ではない場合もあるので、距離は参考程度の目安です。